長森佳容:
「最後まで手を抜かず ~ 3・2・1 ゴーシュート!!」

ある程度こっちを離れていく場合もあります

――:キャラクターのテイストだけを聞いてデザインしていくのですか?

長森:そうですね。結局『コロコロ』だと、ホビーを発売したり連携する場合は原作を元に。「性格付けはある程度こうしたい」みたいな挟み書きはコミックからあったりして。でも、アニメは監督の意向がどうしてもあるので「このキャラはこういう風にしていきたい」ということであればそれを踏まえてこっちで噛み砕いて、「じゃあこういう感じでどうですか?」っていう感じでデザインしていきます。

長森:商品展開がない場合は原作のデザインがないので、監督と相談します。ストーリーの流れ上、こういうキャラクター(のイメージでデザインしてほしい)ということで発注が来て、打合せして、あとは好き勝手にやってみてという感じですね。そういう時に、自分の中でぼんやりイメージがあれば作りやすいし、無ければもう、走り書きから作っていくしかないです。あとは打合せしていって、「あの作品のこういうキャラのイメージかな?」ってなったら、そこから展開して作っていく場合もあります。色々ですね(笑)。

――:たくさん描いてらっしゃるのにアイデアがよく尽きないですね。

長森:ああ、ネタ切れいっぱいしてるよ(笑)。だから、描いてる途中にこんなの描いてなかったっけ?とかよくやります(笑)。作品の系統がある程度同じになってくると、顔のパーツも決まってくるので。かといって、大きく描き方の種類を変えるわけにもいきませんし。そこで、今までのパーツの組み合わせとか、目のハイライトを少し変えてみようかっていう時もあります。最終的には色がついてまたインパクトも変わってきますし、色を見て若干どうしようかという場合もあるけど……。まあ、絶えずネタがないよね(笑)。とくにモブ関係になってくると、「もうネタないけどどうしよう!」とか(笑)。

――:モブも全部担当されてるんですね。

長森:そうですね。基本的にキャラクターは僕で、「ベイ」だと聖獣とか幻獣系はタカラトミーさんの方からデザインがきて、アニメでそのデザイナーさんに作ってもらったりしてるし。あと、今回(『メタルファイトベイブレード』)ではベイケース類も、その聖獣などをデザインしてくださっている伊東さんという方がやってくださっているんです。「ああ、これはいいデザインだなあ!」とか、「これこそ商品にしてほしいなあ!」とか皆で言ってたんだけど、そういうのに限ってされなかったねー(笑)

長森:ギミックとかは玩具テイストでちゃんと使えるように作られていて。だから、ガムか何かのおまけでベイケースを本当にその形のままで出されたときは、「これ、できるなら正式商品で出して欲しいなあ」とか思ってたんだけど(笑)。

――:じゃあ、お蔵入りになってしまった自分のお気に入りのキャラクターとかもいたりするんですか。

長森:まあ、そうですね。そういうキャラは、どっかの脇役の名前もないキャラに持ってきて、回して使ったのも何体かあるし。あと、僕の中でモブキャラとか脇役は、あんまり映えないようにしようというのがあるので、ちょっと抑え気味のモブでいこうとか。本当は人によってはモブももうちょっと凝った方がいい場合もあるんだけど、僕の場合、モブは本当モブデザインだね(笑)。

――:モブですか、モブだと個人的に『ZEROG』(『メタルファイト ベイブレード ZEROG』)の「ぴちょんくん」と呼ばれてる子が印象的でした。

長森:ああ、「ぴちょんくん」ね(笑)。あのとんがり頭ね(笑)。あれもなんとなしに手を動かして、モブの一覧の中で漠然とできたキャラだから、別に何かを意識して描いたわけではないです。作中でどう映るかは各作画さんとか作画監督さんのテイストになってくるので。一応モブ設定としては立ちポーズで作ってるけど、あとはよろしく状態になってるから。たまにモブとかでも遊んでくれている人がいて、かえって「ああ、うん、いいんじゃないっすか(笑)」みたいな(笑)。ある程度こっちを離れていく場合もあるね、デザインしたやつは。

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