Brian The Sun:
「彼女はゼロフィリア」発売記念インタビュー

クリックに合わせて録っていくと絶対ズレて、音の迫力も全然変わってしまう

brian 04
      合宿をおこなったスタジオにて

――:では、少し方向性を変えて。レコーディングについてお聞きしたいんですが合宿のように作業されてましたよね、いかがでしたか?

m・s:めっちゃよかった、めっちゃ楽しかった!

s:行ったのは神奈川県のね、藤沢というところに。湘南とか鎌倉とかあのへんですよ。

――:そこで泊り込みで作業されて。

s:そう、合宿レコーディング。the HIATUSのスタジオライブDVDで使われてたり、結構有名なところで。

m:そこで3日。

――:3日で5曲ですか!

s:コーラスだけ録りもれてしまったので別でとりましたけどメインまでは全部。

m:まぁ、でも早い人なら3日といわず2日で5曲くらいはいけるから。

s:今回も基本一発で録ってるからかな、環境は本当に良くて。今までは朝から深夜までレコーディングして、帰って寝てまた起きて……ってしてたのが合宿所は1階がレコスタで、その上に寝るところがある(笑) 終わったら「おやすみなさい!」って行って、起きたら順に練習して「じゃあ、昼から録ろっか」みたいなことが精神衛生上すごく良かった(笑)

――:一発録りっていうのは、パートごとにそれぞれ通してとるのではなくて。

m:いや、全員で。

s:ドラムとベースとバッキングぐらいまでは本当に一気にバーンって録っていって。クリック(メトロノームのようなもの)も聞いてない曲あるから。

m:あと、同じことを全曲でしているわけではないからね。基本的には「いっせーので」で録ってて、だからバンド感は強いね。

――:それはそうしようと思った出来事があった?

m:というより、元々バンドならそれしかないと思っているから。

――:お話を聞いている中でBrian the Sunはやはりバンドとしての強さを求めていると感じます。次のレコーディングの時も……

m:もちろん、一発でやるよ。場所もそこがいい(笑) 音もやっぱね、全然違うし。別々に録っていくと絶対ずれる、一気にやるとずれない。それがね、やっぱりお互いの姿見て録るし。演奏してる姿ね。

s:見ながら録れたのはよかったね。

m:全員顔合わせて一発でポーンって。元々皆でうまかったら、それこそレッチリ(Red hot chili peppers)なんか絶対クリック使ってないから(笑)

――:いやいや(笑)

m:それがグルーブの良さなのか、クリックに合わせることが出来るのがすごいのか。レッチリはクリックに合わせてだって絶対バッチリ出来るから。だから、どっちなのかと言う話で。クリックに合わせてそれぞれで録っていくと絶対ズレて、音の迫力も全然違う。

――:バンドにとっても一発録りというのが一番良い形と。

m:もちろんやねぇ。ホンマに微妙な差やねんけど、でもそれが一聴した時の雰囲気の違いになるから。

――:マスタリングにも行かれたということですが。

m:マスタリングとかも全部立ち会いでやってて。どうやろ、マスタリングって普通立ち会うんかな?(笑)

s:んー、どうやろなぁ。半々くらいじゃない?でもOKAMOTO'Sは立ち会うって言ってたな。

――:どういう音にしたいというのがあったんですか?

m:いい音というか……バンドの生のダイナミクスを生かしたかったら音量ってそんなに大きく出来なくて。でも巷に溢れてる音っていうのはめちゃめちゃ迫力あるやんか。それって、音って言うのは波形やねんけど、ガーンって潰してゴッってあげたやつが迫力になるねん。ただ、それをやってしまうと一聴した聴こえはいいかもしれないけどずっと聴けない、しんどい音源にはなる。ラジオで流れた時とかにはバチコーンッ!て入ってくるけど、そんなにずっと聴くほど良いか?って言われると。だから犠牲にする部分はある。で、いままではすごいそれを大事にしててん。

――:え、ラジオで聞こえやすくですか?

m:元々の。元々の音って言うのをすごく大事にしてて。あんまり音もガッツリ潰さんし、音圧もバッチンあげへんしってやってて。

――:それは1stアルバムまで?

m:せやなぁ、でもそれってめっちゃ地味に聞こえるねん。だから今回は広く聴いてもらうことを考えたから、良い音質で聞ける環境がない人たちに対して1stまでを聴いた時にすごくシンプルというか地味に聞こえてしまったり。携帯のプレーヤーとかだと全然迫力ない、みたいになってきて。時代感とかを加味した上で、やりすぎず、でも迫力は限界まで出してる。ギリギリまでやった上で、バンドの良さは無くならへんラインっていうのを探した。

――:録音では徹底してバンド感にこだわりつつ、音源では広く聴いてもらう事を考えて。

m:そう、だから自分たちのこだわりを犠牲にしてないし、色んな人が聞きやすいように考えたね。

brian 05

photo by Mami Naito

ちょっとずつでも確実に前に進んでいるっていう自信

――:RADIO CRAZYに出演したことについてお聞かせください。

s:個人的には気負いすぎたね。…ってめっちゃ笑顔でこっち見てる(笑)

m:そっかぁ、治輝は気負いすぎたんかー(笑)

――:でも、トリですし。

s:トリっていうのももちろん、大型ロックフェスというのも初めてで。それこそ去年一緒にツーマンツアーしたKANA-BOONが一番大きいステージでどえらいライブをしていて、それを朝から目撃し…いや、でも楽屋は本当に人多くて友達ばっかりやったんですよ。

m:俺は人多いのめちゃめちゃ嫌で違うとこにずっとおったんですけど。

s:そういうこともありつつ(笑) でも、俺的には楽屋すごい楽しくて。それこそ先輩に会えるし、前にライブした人とも会えるし。それでライブも結構、夕方頃までは完全にフリーやから見てて。で、「頑張らな、頑張らな」ってなったんかな。個人的にはいい点数をつけれないし、悔しかったね。

――:ステージはすごく盛り上がってるように見えましたが。

s:盛り上がるのはね! フロアは盛り上がったけど普段の方が自分は良かったかな。バッて見せやな! って気負いすぎたんやと思う。

――:では、良かったところというのは?

s:単純に反応は良くて、それがあって新たに決まったイベントもあって。やっぱりフェスって色んな人に見てもらえるし、初めて見ましたって言ってくれる人もめっちゃ多いから。俺らがやったステージっていうのは1000人入るところで、そんなとこでやれるのって中々ないからそれはやっぱり良かったし。あとフェスでやれて良かったというのもあって、フェスでのライブのやり方っていうのも分かったし。

――:フェス参加の機会があればまた出たい?

s:俺らは出たい。それに自分たちはフェスとかサーキットイベントに強いと思ってるから。 ふらって見に来た自分らのファン以外の人もおる中でっていう新しい人にも見に来てもらえやすいフェスとかには出たい。…良太は?

m:俺はね、結構いいパフォーマンスをしたつもりやってん、自分では。で、反応も良かったし、めっちゃいいライブをしたと思っててんけど終わってから冷静になったら「まだまだいけるよねー」って。なんかすごい「のびしろ」っていうのも見たし、自分の至って無さというのも見えた。

s:それは皆同じ意見で、終わった後に誰一人「もうこれ以上のライブは出来ひん」みたいな風には思ってなくて、メンバーもスタッフも「まだいけたでしょ」って。

m:ってか、こっからやなって。

s:っていう意見にすぐなったんですよ。終わってすぐも「よくやった!」じゃなくて「お疲れ! ほんでな?」、「あそこな、もっといけた」みたいな(笑)

――:話を聞く分には成功しているようにきこえます、ただ、客観的になっているというか。

m:そう、だから一段登ったんでしょうね。

s:でも本当に全国ツアーをしたお陰やと思うねん。夏場に2、3週間出っ放しで移動して、海で鍋食べたりみたいなこともして(笑)それで年末最後の日で2013年最後のライブやったからいろんな事がライブの30分っていう中でやりながら分かったかな。

――:全てはぶつけられているというか。

s:集大成としてはすごくよかったですよ。で、次の目標も見えた。それを見てああ新たなモチベーションもできて、そのまま正月後すぐレコーディングだったから。その流れが最高だった。

――:それめちゃくちゃいい話じゃないですか(笑) では、これから目指すところというのは。

s:ちょっとずつやねんけど確実に前に進んでいるっていう自信はあるからこのままいけばどこかのタイミングで拓けるかな、とは思ってる。

m:段階っていうのは絶対あると思っていて。違和感を覚える時っていうのは、「あるはずのものがない時」か「無いはずのものがある時」やねん。でも、それを皆やりすぎかな。そこにあるべきタイミングにそこにあるべきものをつくればいいし、演奏すればいい。それやのに、今例えばここに立ってますっていう地点があって、その次の地点のことを急にするから「おかしくない?」って皆は冷静にみてる。

――:それはメンバー?

m:いや、お客さん。お客さんは常に正当な評価をしているから。だから、俺は今のことしか考えてない。10年先の事を考えても……目的地さえあればいいかなって。それよりも、目の前にあるものを超えていく。だから今は、ミニアルバムとワンマンかな、そこに全力を注いでいくべき。導いてくれるものとか人とかタイミングっていうのはその都度見えるから逃さないように。

s:俺もいつも同じこと言ってるけど、10年後も「次のライブを最高のものにする」っていう。最新のライブが一番最高にするっていうのはブレてないかな。遠くを見すぎると良太も言ってたけどタイミングも逃しちゃうし見えなくなっちゃうから…ってなると、やっぱり次のワンマンで一番いいライブをしたいと思ってる。

brian 20140312

2014.03.12 Release New mini album
¥1,500(without tax)『彼女はゼロフィリア』

Brian the Sun 東名阪レコ発ワンマン LIVE 『彼女はゼロフィリア』開催!

2014/4/12(土) 大阪 梅田Shangri-La OPEN/START 17:30/18:00

2014/4/13(日) 愛知 名古屋ell.FITSALL OPEN/START 17:00/17:30

2014/4/19(土) 東京 新宿LOFT OPEN/START 17:00/18:00

Brian the Sun Official Website

line line line line line line line line line line line line line line line line line line line line line