Brian The Sun:
「彼女はゼロフィリア」発売記念インタビュー

覚えてもらわれへんかったら無いのと一緒やと思ってるから

――:話が脱線してしまったのですが今回のミニアルバムのコンセプトというのは(笑)

m:今作のコンセプトはですねー、話すと2年ぐらいかかるんですけど(笑)

――:頑張っていただいてよろしいでしょうか(笑)

m:(笑)

s:今回は『彼女はゼロフィリア』っていう曲ができて、それはリード曲になるってね、すっと決まって。

m:それは作った段階から分かりやすさでいうと一番分かりやすくて。

――:分かりやすさを求めて作ったのか、作ったら分かりやすかったのかで言うとどちらでしょうか。

m:・・・半々かな、分かりやすさも欲しいし。だから5曲になった時に分かりやすくて、アルバムを象徴するような1曲は絶対必要じゃないですか。今までもそれはずっと思っていて。絵を描くときに主役を書いてから景色を書くみたいな、絵は描かないんでわからへんけど。でも、人がパッて見た時に目に付く部分はあるじゃないですか、絵にしても音楽にしても。バーってアルバムを通して聞いた時に、「これがいい!」ってなる曲もあれば、後々聞いていった時に、「これもいい!」ってなる曲もある。でもパって聞いた時にみんなが「これはいい!」って思えるような最大公約数的な曲も必要だってずっと思ってる。人に聞いてもらうっていうことを考えると絶対に、覚えてもらわれへんかったら無いのと一緒やと思ってるから。

――:印象と違うのはクリエイターの部分が強いのかと思っていたら、そういう計算もちゃんとしているという。

s:そこはいいバランスかな。2人は考え方が真逆だから。分かりやすくいうとメジャー志向(白山)でインディーズ志向(森)やから、そこをうまくミックスしていけるのは俺らの味やと思ってるのよ。

――:二人が真逆というのは感じてましたが(笑) 森さん一人の中にもそういう真逆の部分があるというのが意外です。

m:あるよ、あるある。

s:いや、丸くなったんですよ(笑)

m:治輝の中にもあるよ。アーティスト的な部分もあれば、打ち出していくにあたってどうやっていこうかっていうのがあって。それは別に計算ではないかな。何においてもやっぱり主役って要る、主役が強かったら映画も見る気になるし、絵も見る気になる。でも主役が弱かったら作品全体の価値まで弱くなってしまうみたいな考えがあって。計算してるつもりはないっていうのも、自分の中での今の現状とか状況を全て踏まえた上でこういう主役が聞きたいって思って、それをメンバーに聞かせたら「分かる分かる」ってなったり「これもいいんじゃない?」ってなったり。バランスはそうやってとってる。で、治輝の言ってる基準にしてる部分っていうのは人にどうやって打ち出していけば評価されるのか・売れるのかという部分で。それも分かるから、その間でいいバランスにしていくっていうのもクリエイティブにできるねん。

s:インディーズだから実験的なこともできるわけよ。「それは分かるねんけどあえてこうしてみたい」、「じゃあやってみよう」っていうこともある。

m:バランスをとるのはすごく地味な作業やし、もしかするとそれによってアーティスト性が失われたりすると思ってた時期もあったんやけどそこも込みで良くできれば、と。1人で作ってるわけじゃないから。治輝のベースの良さ、真司のギターの良さ、駿汰のドラムの良さとかのそれぞれのバランスも考えないとアカンし、ひとりよがりでは出来ない。

――:バンドとしての良さっていう部分で変わっていくことも多いと。

m:うん、だからわりと広く見て。今回は無理やり俺が「こういう色でやりたい」ってやらんでも各々のカラーが出るようにはなってきているから。

――:バンドがすごくいい状況なんですね。

m:みんな音楽に関して、日に日にいい感じになって。

――:メンバーが入れ替わる中で出来た曲で作っていた1stと今のメンバーだけで作られた今回のアルバムというのは全然違うな、と思います。 つまり『彼女はゼロフィリア』という曲がアルバムのキー、というのがコンセプトというか。

m:それを軸に聞いてもらえると分かりやすいねんけど ……曲って聴いてもらった?

――:いえ…(ここで発売前のミニアルバムを聞けていないということで曲解説をいただく。)

m:…だから自分と他者を通しての愛とかがテーマにはなってて、でもそれは、音楽における普遍的なひとつのテーマやと思うけど。

s:で、最後に入ってるこの曲『R25』が元々あった曲っていう。

m:もう一曲書くのか、これを使うかでは悩んでんけど、今の状況にはぴったりだな、って。後々聞いた時に自分でええなと思えそうやと。

――:元々あって置いてある曲って『R25』以外にもあるかと思うんですけれどもこの曲が出てきた理由というのはありますか。

m:作った曲の内容とか色とか世界観とかは、自分の頭の中にあるから。だから、なんで出てきたのか、というよりハマるピースはこれだろうと。あるものは元々把握してるからね。それが今ハマったねー、みたいな。

brian 03

photo by Mami Naito

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