NAOTO:「ポップスを奏でる唯一無二のヴァイオリニスト」

「芯」を変えずに、ポップスの変化に向き合う

――:これから関わりたいアーティストや気になるアーティストはいますか?

N:音楽番組でJUJUちゃんと共演できたり、ナオト・インティライミくんや大黒摩季さんとかと一緒にライブをしたりするのは、すごく楽しいですね。いつかナオト・インティライミくんと『ナオト会』っていうのを開こうってずっと言っていて、ナオトっていう名前の方ばっかり集めたいんです。木根尚登さんとか、何をしてくれるかわからないけれど竹中直人さん、緒形直人さん、最終的に菅直人さんまで呼びたいですね(笑)。もう首相じゃなくなったから呼べれば面白いとか言っていたんですけどね(笑)。とにかく何か面白いことが出来ればいいですね。

――:神戸コレクションなど普段とは違うオーディエンスを目の前にして演奏したとき、新たな考えや感情など得たものはありますか?

N:神戸コレクションに出演させてもらった時は、明らかにアウェーで僕のことを知らない人が多かったと思います。でも、そういう時って逆に面白いんですよね。『え、あの人、金髪でヴァイオリン持ってはる!』とか、『ブリッジしてはるで!』とか、そういう視線を浴びながら演奏するのは面白いですし、より自分を知ってもらおうと頑張りますね。

――:そのような若者文化に関わることで自身の活動やファン層などに影響が出たりしないのですか?例えば、神戸コレクションの演奏以降ギャルの方がライブに来るようになったとか……。

N:あったらいいですね(笑)。もちろんギャルだけでなく、お客さんが増えるのは嬉しいですが、あまり自分のファン層がどうとかは考えたことがないかもしれませんね。例えば、音響機材を通さずに生音でピアノとヴァイオリンだけで、クラシックやスタンダード曲を演奏する時は、お子さんから年配の方々まで幅広い層の方々が来てくださいますし、DJと僕でやるオールスタンディングライブもあるんですが、そちらは踊って盛り上がりたい方が来てくださるので、比較的若い方が多かったりしますね。僕はライブの振り幅が大きいので、TPOに合ったところに来てくださるのが一番ですね。

N:あと自分としては、どこかの年代に合わせた音楽をやっているかと問われても、僕の音楽の「芯」となっている部分は15年ぐらい前から特に変わっていません。もちろん、楽器や機械の進歩があるので、前は使えなかった音色があったり、あくまでもポップスなので、最近流行ってる音色を取り入れたりすることはあっても、音楽自体の作り方っていうのは、僕だけでなく、実は音楽業界全体でみてもそんなに変わってないと思うんです。この20年、それまでの20年と比べると全く進歩が遅いんですよ。だから20年前の曲を聴いてもそんなに古く感じないのは、そういうことなんだと僕は思います。

N:なので、自分としては、今の自分を表現し続ければ、若者に向けてわざわざ音楽を作らなくても古くは聴こえないと思いますし、やりたい音楽をやり続けることが大事だと思っているので、あんまりファン層を考えていないかもしれませんね。

――:過去のインタビューで「ポップスは変化する」とおっしゃっていましたが、NAOTOさん自身が奏でるポップスは今まででどのように変化していきましたか?

N:ヴァイオリンの音色とか音の出し方とかメロディワークに関して、変化はしていきませんね。これからも変える必要はないと思ってます。なぜなら、ポップスにおけるヴァイオリンというものが、そんなにまだ認知されていないので。ですが、オケの部分などに関しては変化していくと思いますね。一昔前だったらシンセサイザーって呼ばれる機械を1台買って、それを動かさないといけなかった。でも今は、コンピュータの中で全部出来て、新しいソフトをどんどん取り込んでいけば、新しい音が増え続けて、雑な言い方だけど、その新しい音色を使えば新しく聴こえてしまう。そういう変化っていうものを少しは追ってはいるけれど、YMOの後にTM NETWORKが出てきた時のスピード感が、今の音楽とは全然違いますね。そういう意味では、まだ追いつけているつもりなので、助かっているかもしれません。

――:これからの「ぽっぱあ」としての目標はありますか?

N:いつか日本武道館でライブをやりたいなっていうのが目標ですね。あとは、僕のようなクラシックを弾かないポップスを弾くヴァイオリニストがたくさん出てきて欲しいと思っています。もちろん、今もたくさんいるんですけど、中途半端な人が多いので、すごく残念なんです。もう少し全体的にレベルが上がるように自分も頑張りたいと思っています。

――:これから「ぽっぱあ」という言葉を使っていく人が増えたらいいということですか?

N:使いにくいと思いますよ(笑)。ヴァイオリン弾いていて、ポップス弾いてるんですって言って、通じる人がたくさん出てきてほしいですね。

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